心理検査について


心理検査とは?
心理検査には大きく分けて3つあります。
1  計算力や表現力などみなさまが持っている能力をはかる検査
2  ものの見方や考え方、気持ちの変化など、性格の特徴を知る検査
3  注意力や物事へのこだわり、コミュニケーション能力など行動の特徴をとらえる検査


心理検査の目的
心理検査はみなさまが自分自身を知る手がかりのひとつです。ご自身がこれまで意識したことのなかった側面を知ることができ、潜在的な能力を見出すことができる場合もあり、視野が広がる可能性があります。また、自分自身を洞察する手がかりにもなります。
心理検査は悪い部分を発見する手段ではありません。ご自身の現在のこころの状態を客観的に知り、可能性を探るために行われます。


ご注意点
心理検査には様々な種類があり、それぞれに特徴があります。よって、お一人おひとりに適した検査を選ばせていただいています。検査を行う前に、どのような検査なのかをお知りになりたいかもしれません。しかしお教えすることで先入観を与えてしまうため、詳しい説明は控えさせていただいています。ご理解いただけますようよろしくお願いいたします。


主な検査


WAIS-Ⅲ
実施時間:2時間前後
質問に答えたり、手作業や計算、記号を書いたり、色々なことに挑戦していただく検査です。IQ値(知能指数)をはかることができるだけではなく、みなさまの能力をさまざまな視点から調べ、得意・不得意を把握できます。ご自身の強みをどう活かすか、苦手な面をどう補うかなどを考えていく手がかりになります。


P-Fスタディ
15分から30分(個人差あり)
あるやりとりの場面から思い浮かぶ文章を書いていただく検査です。普段何気なく抱く不満や葛藤をどのように対処しているのか、表現のパターンについて知る手がかりになります。


YG性格検査
実施時間:20分ほど
検査者の読む質問項目に対し、自分が「あてはまる」か「あてはまらない」か、○をつけてお答えいただく検査です。情緒の安定や社会的適応性、活動性等の性格特性から、ご自身の性格を知る手がかりになります。


AQ(自閉症スペクトラム指数)
実施時間:15~30分
社会的コミュニケーション能力、注意の向け方、想像力など自閉症傾向の程度をみる調査票で、ご自分で記入してもらいます。


ADHDスクリーニング(ASRS-v1.1)
実施時間:5分ほど
過去半年間に、成人の注意欠陥多動症(ADHD)の症状と似たような行動や問題を感じていたかチェックするスクリーニングです。全18問をご自分で記入します。


CAARS
実施時間:15~30分ほど
成人の注意欠陥多動症(ADHD)の特徴である不注意、落ち着きのなさ(多動)、衝動性や情緒不安定さの程度を、同じ年齢層の平均と比べます。上記のASRS-v1.1より、問題数が多く、臨床的な診断基準も参考に特徴をとらえることができますが、この検査で診断できるわけではありません。